里山の農地で障害者の就労訓練 【宇都宮・長岡地区】

長岡地区の里山の農地を障害者の就労訓練の場とする「ソーシャルファーム長岡」が21日にオープンする。当面は野菜や果物を生産したり、農産品を加工したりするが、近い将来は農産物直売所やコーヒーショップを設ける計画で、休耕地だった里山の再生につなげていく考えだ。

同ファームは企業組合とちぎ労働福祉事業団(佐藤賢二理事長)が母体となって立ち上げたソーシャルファーム栃木の第1号事業所となる。障害者自立支援法に基づく障害者就労継続支援事業所で、知的障害者ら20人を雇い、常勤職員3人で運営する。

 

仕事の都合で農業を辞めた住民から農地約1・7ヘクタールを含む里山を借り、空き家となっていた民家は改装し事務所兼作業所とした。農地では食用ほおずきや桑の実、ブルーベリー、タケノコなどを生産。ヤギを飼って農地の除草に役立てるほか、チーズやせっけんなどの商品化や養蜂業にも取り組む。

 

開所式は21日午後1時30分から、事業所に隣接するありんこ保育園で開かれる。記念講演会として講師にしずおかユニバーサル園芸ネットワークの久保田豊和副理事長を招き「コミュニティービジネスにおける農業の可能性」と題して話してもらう。問い合わせは同ファーム長岡電話028・680・6612。【2012.4.19 下野新聞