築90年以上の建物を改修 町家カフェ ゆるり交流【奈良】

障害者への就労支援活動などをしている奈良市のNPO法人「COM」が、10月中旬にオープンさせた「Machiya わ Cafe 壺音洞(こいんどう)」(奈良市小西町)。木造2階建て約100平方メートル。もともとは吉澤佳子理事長(50)の父のおじにあたる俳人、吉永一男さんが俳句サロン「壺音洞」として使っていたが、脳性マヒの娘を残して亡くなったため、吉澤さんの父が後見人として建物を管理してきた。

その後、娘も亡くなり、30年以上空き家となっていたが、「いつか障害者のためのサロンのような施設にしたい」と考えていた吉澤さんが昨年11月から、改修工事を開始。店の入り口に俳句サロン当時の額を飾り、内装もできるだけ当時の部材を利用して落ち着いた雰囲気に仕上げた。

 

現在はNPO法人のスタッフだけで運営するが、近く障害者約20人が接客や調理に加わる。メニューは、吉澤さんが以前暮らしていた長野県の名物おやきをメーンにした「おこひるセット」(850円、限定15食)。きんぴらゴボウや切り干し大根、高菜ジャコなどの具を薄めの皮で包んだおやき3個や、豆腐、だし巻き卵などがセットになっている。黒豆のパウンドケーキのケーキセット(600円)も人気という。

 

2階もギャラリーなどとして利用する予定だ。吉澤さんは「ゆっくりとした、懐かしい雰囲気の場所に仕上がった。障害のある人もない人もいろんな人が知り合い、つながっていける拠点にしていきたい」と話している。

 

午前11時~午後5時(日・月曜定休)。問い合わせは同店(0742・31・2645)へ。

 

2012.11.9 朝日新聞